2001年2月3日に公開された映画『ペイ・フォワード 可能の王国』。
この記事では、映画『ペイ・フォワード 可能の王国』をネタばれナシであらすじ・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『ペイ・フォワード 可能の王国』の予告編
中学1年生のトレバーは、社会科の教師が出した課題でいいアイデアがひらめきます。課題は、世界を変えるようなアイデアを考えようというもの。トレバーの出したアイデアは、ペイ・イット・フォワードというもの。
アイデアを証明しようと行動しだすトレバー。純粋なアイデアはしだいに周囲を変えていき、やがては大勢の人々の心に。
映画『ペイ・フォワード 可能の王国』のあらすじ(ネタバレなし)
大人の飲み物依存症の両親と暮らすトレバーは中学1年生。暴力を振るう父と働きづめであまり家にいない母に孤独を感じる毎日を送っていました。ある日の授業で担任のシモネット先生が、「世界を変えるには何をしたらいいだろう」という課題を出します。
トレバーが提案したのはペイ・フォワードというアイデア。誰か三人に親切にしたらその三人が別の三人にそれぞれ親切にすることで善意を回し広げてゆこうというもの。アイデアを実証するためいじめられっ子やホームレスにペイ・フォワードを行うトレバー。思わぬ広がりを見せるペイフォワード、やがて大きな流れとなるも。
映画『ペイ・フォワード 可能の王国』の解説
監督はピースメーカーやディープインパクトでおなじみのミミ・レダー。作品誕生のきっかけとなったのは、原作者の実体験。治安の悪い地域で車が故障したとき、怖そうな二人組みが快く修理してくれたというもの。善意を他人に回すという精神は、公開されてから十数年後にもSNSで注目を集めたりしました。
原題Pay it foewardですが、日本人にはイットがない方が長すぎずしっくりくるのではとペイ・フォワードに。アメリカの大物ロックバンド、ボン・ジョヴィのイケメンボーカル、ジョン・ボン・ジョビがチョイ役で出演。難癖ありの父親役にファンは「な~ぜ~?」
映画『ペイ・フォワード 可能の王国』のみどころ
主演のハーレイ・ジョエル・オスメントは、アカデミー賞候補にのノミネートされた天才子役。主演でアカデミー賞を受賞している二人、ケビン・スペイシーとヘレン・ハント。名演技を期待せずにはいられない、豪華なキャストとなっています。
自分を変える勇気が持てない人たちをみつめるトレバーの悲しげな表情。生真面目で火傷痕からどこか心を閉ざしているシモネット先生が、勇気を出して本心を話すシーン。学はなく自由奔放ながら愛情あふれるまごころを持つママ。
最初から最後まで、これぞ役者お見事としか言いようがない素晴らしい演技が炸裂しています。
映画『ペイ・フォワード 可能の王国』の感想
古い映画の描いた善意を回す精神ペイ・フォワードがSNSで再び注目されたのはなぜか。自分が受けた親切を別の誰かに回していく、そんな小さな繰り返しが世界を幸せにするかもしれない。そう信じさせてくれて、小さな勇気を与えてくれる映画です。
映画『ペイ・フォワード 可能の王国』の登場人物・キャスト
トレヴァー・マッキニー:ハーレイ・ジョエル・オスメント
ユージーン・シモネット:ケヴィン・スペイシー
アーリーン・マッキニー:ヘレン・ハント
クリス・チャンドラー:ジェイ・モーア
ジェリー:ジェームズ・カヴィーゼル
グレイス:アンジー・ディキンソン
リッキー・マッキニー:ジョン・ボン・ジョヴィ
トールセン氏:ゲイリー・ワーンツ
ショーン:ショーン・パイフロム
シドニー・パーカー:デヴィッド・ラムゼイ
映画『ペイ・フォワード 可能の王国』のスタッフ
監督:ミミ・レダー
脚本:レスリー・ディクソン
製作:ピーター・エイブラムス ロバート・L・レヴィ スティーヴン・ルーサー
製作総指揮:メアリー・マクラグレン ジョナサン・トレイスマン
音楽:トーマス・ニューマン
撮影:オリヴァー・ステイプルトン
編集:デイビッド・ローゼンブルーム