2001年11月24日に公開された映画『ハッシュ!』。
この記事では、映画『ハッシュ!』をネタばれナシであらすじ・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『ハッシュ!』の予告編
ペットショップで働く、長谷直也。彼は気ままなゲイライフを送りながらも、充足感を得られずに過ごしていました、土木研究所で働く勝裕は、ゲイであることをかくし、自分の気持ちをストレートに伝えられないことにもどかしさを感じていました。
やがて付き合い始めた2人。そんな2人と朝子が偶然出会うことで、関係が揺らぎ始め、、
映画『ハッシュ!』のあらすじ(ネタバレなし)
ペットショップで働く、長谷直也。彼はのんびりゲイライフを送りつつ、なかなか充足感を得られないまま過ごしていました。土木研究所で働く栗田勝裕は、ゲイであることを周りに隠し、自分の気持ちを素直に打ち明けられないことにもどかしさを感じながら過ごしていました。
2人は出会い、付き合い始めることになります。平穏な日々を過ごしていた2人の元に、歯科技工士である朝子が現れます。朝子は子供が欲しいと願う独身女性。傷つくことを恐れ、人生を諦めたような日々を送っていました。そんな朝子との出会いによって、2人の関係は新たな可能性へと揺らぎ始めて、、、?
映画『ハッシュ!』の解説
この作品の監督は、「ぐるりのこと。」などの作品を制作した橋口亮輔さんこの映画では、片岡礼子さんがキネマ旬報賞にて主演女優賞、ブルーリボン賞で主演女優賞を受賞しています。
また、田辺誠一さんは報知映画賞で主演男優賞、またヨコハマ映画祭では最優秀主演男優賞、高崎映画祭でも最優秀主演男優賞を受賞しています。
また、キネマ旬報では日本映画ベストテン第2位に選ばれており、毎日映画コンクールでは日本映画優秀賞、ヨコハマ映画祭、高崎映画祭では最優秀作品賞を受賞しています。第54回カンヌ国際映画祭の監督週間出品作品でもあります。
映画『ハッシュ!』のみどころ
この映画の見どころは、その脚本の巧みさと演出によって際立つ、登場人物たちが抱える心の葛藤と切ない気持ちだと思います。同性愛をテーマとした作品でありながら、決して陰湿や差別的になることはなく、20年前に制作されたにも関わらず、先鋭的なテーマな作品だと感じました。
また、主演女優賞などのさまざまな賞を受賞した片岡礼子さんの演技は必見です。彼女の演技によって、より一層場面のリアルさや面白さが強調されているように感じます。誰しもが持っている心の片隅の悩みや葛藤を鮮やかに映し出しているところが、この作品の見どころだと思います。
映画『ハッシュ!』の感想
最近所々で話題になっているLGBT。ゲイをテーマにしたこの作品は、20年も前の作品にも関わらず、メッセージ性がとても強く、登場人物たちの心の葛藤をありありと描いています。今までこのようなテーマの作品を見たことがない人にも、また、自分がLGBTだという人も、興味がある人も、どんな人にもみていただきたい作品です。
映画『ハッシュ!』の登場人物・キャスト
栗田勝裕:田辺誠一
長谷直也:高橋和也
藤倉朝子:片岡礼子
長谷克美(直也の母):冨士眞奈美
栗田勝治(勝裕の兄):光石研
栗田容子(勝裕の義姉):秋野暢子
映画『ハッシュ!』のスタッフ
監督・原作・脚本:橋口亮輔
助監督:藤江義正
製作:山上徹二郎、石川富康、塚田博男
プロデューサー:渡辺栄二
音楽:ボビー・マクファーリン
主題歌:「Hush Little Baby」 ボビー・マクファーリン、ヨーヨー・マ
美術:小川富美夫