1994年2月26日に公開された映画『シンドラーのリスト』。
この記事では、映画『シンドラーのリスト』をネタばれナシであらすじ・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『シンドラーのリスト』の予告編
第二次世界大戦の時代、ナチスの政策により、多数のユダヤ人が強制的に施設へ収容され、私財を奪われ、強制労働を強いられ、そして打ち捨てられていました。
本作は、後世に「Schindlerjuden」と呼ばれる約1200人のユダヤ人を生み出し、彼らに生きる未来を与えたドイツ人実業家オスカー・シンドラーの物語です。
映画『シンドラーのリスト』のあらすじ(ネタバレなし)
時は第二次世界大戦の時代、ユダヤ人がドイツのヒトラー政権に迫害されていた時代です。クラコフの街でひと財団築こうと、ドイツ人実業家のオスカー・シンドラーは安い労働力としてユダヤ人を雇う事にします。
彼はイザック・シュターンというユダヤ人会計士を雇い、シュターンを窓口に闇の市場からユダヤ人をどんどん雇い入れて事業を拡大して行きます。そんな折に、ドイツSS少尉のアーモン・ゲートがクラコフのナチス強制収容所に着任します。
ナチス党員のシンドラーは、ゲートに賄賂を渡しつつユダヤ人を労働者として雇い続けます。しかし、ゲート率いるSSがユダヤ人の命を奪う様を目撃していく内に、シンドラーの心境に変化が訪れるのです。
映画『シンドラーのリスト』の解説
1982年にノンフィクション作家トマス・キニーリーが発表した小説を元にスティーヴン・スピルバーグ 監督がメガホンを手にした歴史ドラマ映画です。1993年12月に全米で公開されると、翌年の第66回アカデミー賞12部門にノミネートされ、7部門受賞と、アカデミー賞会場を本作のテーマ曲で席巻しました。
そして、製作費2200万ドルに対して興行収入は全米で9600万ドル、世界では3億ドルを超えました。スピルバーグ監督はこの映画の大成功を経て、1994年にショアー生存者映像歴史財団を設立します。ホロコーストで生存できた人や、ユダヤ人迫害を目撃した人の記録映像を残す為です。
映画『シンドラーのリスト』のみどころ
スピルバーグ監督は、ドキュメンタリー映像に寄せるべく本作を敢えてモノクロで撮影しました。その中で、何故か白黒以外の色が付いたコートを身につけたユダヤ人の少女が出て来ます。少女がゲットーを歩く様子をシンドラーが目にすると言うワンシーンです。
どうして色がついていたのでしょう? アメリカで当時政治の中枢に居る人たちは、ホロコーストで何が成されていたかを知っていたのに、何もしなかった……その事を象徴しているのだとスピルバーグ監督は明かしていますが、シンドラーの心に色を入れた印象的なシーンにも見えるのです。
映画『シンドラーのリスト』の感想
評価の非常に高い本作は、3時間を超える超大作です。残酷なシーンも多く、心が痛くなる事請け合いです。しかし、シンドラーががんばればがんばる程、観る人もまたシンドラーという人にのめり込んで時間を忘れてしまうような作品です。
映画『シンドラーのリスト』の登場人物・キャスト
オスカー・シンドラー:リーアム・ニーソン
イザック・シュターン:ベン・キングスレー
アーモン・ゲート:レイフ・ファインズ
エミリエ・シンドラー:キャロライン・グッドール
ポルデク・ペファーベルグ:ジョナサン・セガール
ヘレン・ヒルシュ:エンベス・デイヴィッツ
マルセル・ゴルトベルク:マーク・イヴァニール
ユリアン・シェルナー:アンジェイ・セヴェリン
ミラ・ペファーベルグ:アディ・ニトゥザン
カジャ・ドレスナー:ミリー・ファビアン
ダンカ・ドレスナー:アンナ・ミュシャ
メナーシャ・レヴァルトー(ラビ):エズラ・ダガン
映画『シンドラーのリスト』のスタッフ
監督:スティーヴン・スピルバーグ
原作:トマス・キニーリー
脚本:スティーヴン・ザイリアン
音楽:ジョン・ウィリアムズ
撮影:ヤヌス・カミンスキー
編集:マイケル・カーン