2002年8月28日に公開された映画『ぼくの好きな先生』。
この記事では、映画『ぼくの好きな先生』をネタばれナシであらすじ・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『ぼくの好きな先生』の予告編
フランスの田舎町にある、小さな小さな小学校。そこで教師一筋のロペス先生は、35年間務めてきました。ロペス先生は、生徒を決して甘やかしたりすることもなく、真面目に指導を続けてきました。そんなロペス先生は、定年を迎えるため、あと半年で教師生活を終えなければいけません。生徒たちは、そんな現実を受け入れられずに、、
映画『ぼくの好きな先生』のあらすじ(ネタバレなし)
フランス中部にあるオーベルニュ地方。そこの小さな村の小さな小学校に、全学年13人の生徒と1人の先生がいました。この小学校はとても小規模な小学校でしたが、校内はいつも穏やかな雰囲気に包まれていました。13人の生徒たちをたった1人で指導していたのは、ロペス先生。
先生は35年間教師を務めた大ベテラン。午前中に年少の子どもたちに教えている間、上級生たちには自習をさせる、などといった古風ながらも愛情のこもった授業をしていました。そんなある日、ロペス先生は子どもたちに、あと一年半で定年退職することを告げます。
映画『ぼくの好きな先生』の解説
この映画は、2003年の全米批評家協会賞にて、ニコラ・フィリベール監督がドキュメンタリー賞を受賞しました。また彼は、2002年のヨーロッパ映画賞でドキュメンタリー賞を、さらにセザール賞では編集賞を受賞しました。その他にも、彼は多くの賞にノミネートされています。
ヨーロッパ映画賞ではドキュメンタリー賞、セザール賞では編集賞、作品賞、監督賞に、さらに英国アカデミー賞では外国語作品賞にノミネートされるなど、数多くの賞の候補として上がっています。また、この映画は、2003年の英国アカデミー賞で外国語映画賞を受賞しています。
映画『ぼくの好きな先生』のみどころ
この映画の見どころは、個性あふれる13人の生徒たちと、すべての生徒に一貫とした態度で接するロペス先生の温かい人間関係だと思います。先生はカメラがあると言うことを意識している様子は感じられず、ただひたむきに生徒に真摯に向き合っています。
カメラの立ち位置の違和感を感じることもなく、その場にある空間や流れる空気、生徒たちと先生の関係が美しく描写されています。そんな姿はいつ見てもかっこいいと思います。また、時々カットインされるフランスの自然の風景はとても美しく、まるでフランスに居るかのような錯覚に陥ります。
映画『ぼくの好きな先生』の感想
教室に流れる時間を鮮やかに映し出し、13人の生徒たちの成長を見る美しいドキュメンタリー映画です。この映画を見終えた後はなんだか懐かしく、温かい気持ちになります。教育の難しさを感じながらも、その真摯さや素晴らしさに心底感動する作品です。生徒に向き合う先生の姿にはとても感動します。是非見てみてください。
映画『ぼくの好きな先生』の登場人物・キャスト
ジョルジュ・ロペス
映画『ぼくの好きな先生』のスタッフ
監督:ニコラ・フィリベール
製作:ジル・サンドス
撮影:カテル・ジアン ロラン・ディディエ
編集:ニコラ・フィリベール
音楽:フィリップ・エルサン