2006年11月18日に公開された映画『トゥモロー・ワールド』。
この記事では、映画『トゥモロー・ワールド』をネタばれナシであらすじ・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『トゥモロー・ワールド』の予告編
人類に子供が生まれなくなった西暦2027年。世界各国が内戦やテロリズムによって壊滅していく中、イギリスは軍事力により徹底的に抑圧することによって国の秩序を維持していました。そこでこれといった目的もなく働いていた国家官僚のセオが、ある日、世界の秘密を掴んでいる反政府組織に突然拉致されてしまって、、、?
映画『トゥモロー・ワールド』のあらすじ(ネタバレなし)
西暦2027年。人類に子供が生まれなくなってしまってから約18年が経とうとしていました。世界各国は恐怖状態に陥り、内戦やテロリズムによって破滅する国々が相次ぐ中、イギリスは軍事力によって徹底的に抑圧することによって、国の秩序を維持していました。
しかし、そんなイギリスにも、世界中から大量の不法移民が押し寄せ、治安が悪化していきます。英国エネルギー省に務める国家官僚のセオは、ある日の出勤途中に、反政府グループ「FISH」に拉致されてしまいます。首謀者はなんと彼の元妻、ジュリアン。彼は無事脱出して、彼女たちから逃れられるのでしょうか?
映画『トゥモロー・ワールド』の解説
この映画は、第63回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に正式出品されて、オゼッラ賞(技術貢献賞)を受賞しました。また、ロサンゼルス映画批評家賞では撮影賞を受賞、さらには第79回アカデミー賞では脚色賞、撮影賞、編集賞にノミネートされています。
また、この作品の原作はP・D・ジェイムズのディストピア小説、「人類の子どもたち」がもとになっています。監督を務めたのは、「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」「ゼロ・グラビティ」などの作品を手がけたことで知られるアルフォンソ・キュアロンです。日本では2007年にプレミアム・エディションとしてDVDが発売されました。
映画『トゥモロー・ワールド』のみどころ
この映画の見どころは、圧倒的なクオリティを誇るアクション劇だと思います。まるでカメラと主人公が一体となったかのようなカメラワーク、手に汗握るアクションには圧巻され、映画の世界に入ったかのような錯覚に陥ります。
戦争のシーンがリアルだからこそ、この映画がフィクションのようには思えない、そんな恐怖も感じます。近未来の世界を、長回しカットによるライブ感によってその臨場感と迫力を味わうことができる作品です。難しい題材にも関わらずしっかりと描き切った監督の圧倒的な力量とキャストの力のこもった演技力には唸らされました。
映画『トゥモロー・ワールド』の感想
少子高齢化が進み、紛争や戦争の絶えないような現代社会に生きる私たちだからこそ、この作品に一度触れておくべきだと思いました。普段政治などに関心がない人でも、改めて平和についてじっくりと考えさせられるような作品だと思います。この作品の圧巻のバトルシーンとカメラワークは必見です。是非一度みてみてください。
映画『トゥモロー・ワールド』の登場人物・キャスト
セオ・ファロン :クライヴ・オーウェン
ジュリアン・テイラー: ジュリアン・ムーア
ジャスパー・パルマー :マイケル・ケイン
ルーク :キウェテル・イジョフォー
キー :クレア=ホープ・アシティー
ミリアム : パム・フェリス
ナイジェル : ダニー・ヒューストン
映画『トゥモロー・ワールド』のスタッフ
脚本:アルフォンソ・キュアロン、ティモシー・J・セクストン
原作:P・D・ジェイムズ『人類の子供たち』
製作:マーク・エイブラハム、ヒラリー・ショー、トニー・スミス、エリック・ニューマン、イエン・スミス
製作総指揮トーマス・エー・ブリス、アーミアン・バーンスタイン