1952年2月1日に公開された映画『三銃士』。
この記事では、映画『三銃士』をネタばれナシであらすじ・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『三銃士』の予告編
銃士になるべく、パリへと向かった田舎貴族の青年・ダルタニアン。銃士隊で名を馳せるアトス・アラミス、ポルトスの三銃士に剣の腕前を見込まれたダルタニアンは、銃士隊の一員となります。
その頃、王室では宰相リシリューがイギリスとの戦争を起こそうと、ある計画を企てていました。
フランスの文豪アレクサンドル・デュマの名作文学が原作となっている本作。
17世紀のフランスとイギリスを舞台に、青年・ダルタニアンと三銃士たちの活躍がコミカルに描かれている冒険活劇です。
映画『三銃士』のあらすじ(ネタバレなし)
17世紀、ルイ13世が統治していたフランス王国。腹黒い宰相リシリューがイギリスとの戦争を画策していた頃、田舎貴族のダルタニアンは、王と皇后を守る銃士になるべくパリへと向かいます。
銃士隊本部へやってきたダルタニアンは、偶然にも3人の銃士と立て続けに決闘する羽目に。約束の時間となり、ダルタニアンたちが決闘を始めた時、リシリューの護衛が現れダルタニアンたちを捕らえようとします。銃士たちの味方についたダルタニアンは、見事な剣さばきでリシリューの護衛たちを追い払いました。
ダルタニアンの決闘相手は、アトス、アラミス、ポルトス。アトス達に剣の腕前を見込まれたダルタニアンは、銃士隊の一員となります。その後、新しい住まいへとやってきたダルタニアンは、大家から娘・コンスタンスの護衛を頼まれることに。
コンスタンスは皇后の侍女であり、皇后とイギリスの宰相バッキンガム公との密会の橋渡し役も務めていたのでした。コンスタンスを見守るダルタニアンは、コンスタンスの美しさにひとめ惚れ。
そして2人は、相愛の仲となります。
その頃、皇后とバッキンガム公の関係を知っているリシリューは、ある悪巧みを企てていました。
映画『三銃士』の解説
世界中で愛され、何度も映画や舞台化されてきた名作・三銃士。物語はフィクションですが、登場人物は実在する人物がモデルとなっており、ダルタニアンもその内の1人です。
シャルル・ダルタニャンまたはダルタニャン伯爵と名乗っていた、シャルル・ド・バツ=カステルモールという名前の人物がモデル。シャルル・ド・バツ=カステルモールは、銃士隊長としてルイ14世に仕えており、17世紀フランスの公文書にもその名前が残されているんだそうです。
三銃士の世界に浸るために、フランス17世紀の歴史を追ってみるのもいいかもしれませんね。
映画『三銃士』のみどころ
20世紀を代表するミュージカルスター、ジム・ケリーのダルタニアン役は本作の見どころです。素早い剣裁きや屋根から転げ落ちるシーンなど、すべてCGもスタントマンもなし。ジム・ケリーが体当たりの演技をみせており、その躍動感あふれるアクションシーンの数々に目が離せません。
また、本作はジム・ケリーの他にも、20世紀を代表するスターが集結。特にリシリュー役を演じたヴィンセント・ブライスは、クラシックホラー映画の第一人者。マイケル・ジャクソンの代表曲「スリラー」のMVで、ナレーションも務めていることでもよく知られています。
そして「郵便配達は二度ベルを鳴らす」で、夫を愛人に亡き者にさせる悪女を演じ、スターの座を不動のものにした名女優ラナ・ターナーがウィンター伯爵夫人を演じている本作。大スターたちの魅力を、思う存分楽しめる作品となっています。
映画『三銃士』の感想
派手なカメラワークや斬新で色鮮やかな衣装、豪華できらびやかなセットがとても印象的です。そして俳優たちの躍動感あふれる演技が、まるでミュージカルを見ているような感覚に陥り、最後まで目が離せませんでした。
クラシック映画が苦手な方でも大いに楽しめる作品となっています。
映画『三銃士』の登場人物・キャスト
ダルタニアン:ジーン・ケリー
ウィンター伯爵夫人:ラナ・ターナー
コンスタンス:ジューン・アリソン
アトス:ヴァン・ヘフリン
ルイ13世:フランク・モーガン
リシリュー:ヴィンセント・プライス
ポルトス:ギグ・ヤング
皇后アン:アンジェラ・ランズベリー
映画『三銃士』のスタッフ
監督:ジョージ・シドニー
脚本:ロバート・アードリー
原作:アレクサンドル・デュマ
製作:パンドロ・S・バーマン
音楽:ハーバート・ストサート
撮影:ロバート・プランク
編集:ロバート・J・カーン