映画『3人のアンヌ』をネタばれナシであらすじ・みどころ・解説・感想を紹介!

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2013年6月15日に公開された映画『3人のアンヌ』。
この記事では、映画『3人のアンヌ』をネタばれナシであらすじ・みどころ・解説・感想をご紹介します。

映画『3人のアンヌ』の予告編

韓国にある、海辺の町モハン。そこには、3人のフランス人女性がバカンスで訪れていました。有名な映画監督、不倫相手と待ち合わせ中の人妻、夫と離婚したばかりの女性。3人ともアンヌという名前でした。

それぞれ違う境遇を持つアンヌたちは、ライフガードをしている情熱的な青年に巡り合います。主人公アンヌ役を、フランスの大女優イザベル・ユペールが演じたほか、海外でも高い評価を受けるホン・サンスが監督を務める本作。

モハンの海辺を舞台に繰り広げる、3人のアンヌとライフガードをしている青年との出会いを描いた、ちょっと不思議なラブコメディです。

映画『3人のアンヌ』のあらすじ(ネタバレなし)

ある日、母親と一緒に海辺の町へとやってきたウォンジュは、気晴らしに映画の脚本を書くことにします。借金取りに追われる女性の話はやめて、3人のフランス人女性の話を書くことに。

1つ目は、成功した映画監督のアンヌのお話。アンヌは、友人のジョンスと、妊娠中のジョンスの妻とともにモハンへやってきます。妻の目を盗み、何かとアンヌに言い寄ってくるジョンス。アンヌは1人で散歩に出かけることにします。

2つ目は、浮気中のアンヌのお話。アンヌは、愛人であり有名な映画監督のスーと、モハンで待ち合わせをしています。仕事で遅れると電話してきたスーに、アンヌは怒っていました。

3つ目は、韓国人の女に夫を取られたアンヌのお話。離婚したばかりのアンヌは、民俗学者の女友達パクさんとともにモハンへやってきます。隣の部屋に韓国人夫婦が泊まっていました。韓国人夫婦と意気投合したアンヌとパクさんは、みんなでバーベキューを楽しみます。

ある日、アンヌはペンションの管理人であるウォンジュさんにすすめられた灯台を見に行こうと、海へと向かいました。するとそこには、海を泳ぐライフガードの青年の姿がありました。

映画『3人のアンヌ』の解説

本作で、主人公アンヌ役を演じるイザベル・ユペール。1988年「主婦マリーがしたこと」、1995年「沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇」でヴェネチア国際映画祭女優賞を受賞、2001年「ピアニスト」ではカンヌ国際映画祭女優賞を受賞するなど、多くの功績を残す大女優です。

また、本作で監督を務めたホン・サンスは、「反復」と「差異」という映画話法が特徴的。1998年「カンウォンドの恋」や2010年「ハハハ」などでカンヌ国際映画祭の常連になるなどし、海外からも高く評価されています。

本作でも、ホン・サンス監督作品の特徴である、「反復」と「差異」を取り入れており、3人のアンヌたちの何気ない出来事をユーモア交えて描いています。

映画『3人のアンヌ』のみどころ

イザベル・ユペール演じる3人のアンヌが見どころ。成功した映画監督であるアンヌは青いシャツ、不倫中のアンヌは赤いワンピース、そして離婚したばかりのアンヌは緑色のワンピース。3つの物語のテーマカラーとも言える青・赤・緑が、寂しい海辺の町に映えていてとても奇麗でした。

そして、1人3役を演じているイザベル・ユペールの高い演技力。3人のアンヌの特徴を捉え、それぞれの個性を生み出しています。また、アンヌが出会うライフガードの青年の情熱的で真っすぐな性格も本作の持ち味。

韓国語がわからないフランス人のアンヌと、英語がわからない青年の会話が噛み合いません。ですが、なんとか通じ合おうとする2人の掛け合いに、笑ってしまう作品です。

映画『3人のアンヌ』の感想

アンヌ役を演じるイザベル・ユペールの大人な佇まいと、ふとした瞬間に見せる無邪気な笑顔がすてきです。とても60歳をこえているとは思えないほど、魅力あふれる女性でした。また、3つの物語がオムニバス形式で描かれている本作。

空き瓶や灯台、オレンジ色のテントなど、各話で共通するアイテムやシーンが登場しており、物語が微妙にリンクしているところが印象的な作品です。

映画『3人のアンヌ』の登場人物・キャスト

アンヌ:イザベル・ユペール
ライフガード:ユ・ジュンサン
ウォンジュ:チョン・ユミ
パク・スク:ユン・ヨジョン
クムヒィ:ムン・ソリ
ジョンス:クォン・ヘヒョ
スー:ムン・ソングン

映画『3人のアンヌ』のスタッフ

監督:ホン・サンス
脚本:ホン・サンス
撮影:パク・ホンヨル、チ・ユンジョン

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